TSUNAGU広島と製造業DXロードマップの概要
2025年11月5日から2日間、広島で開催されたスタートアップマッチングイベント「TSUNAGU広島」では、地域の事業者と国内外のスタートアップが一堂に会し、様々なビジネスモデルや技術が発表されました。
特に目を引いたのは、東洋電装グループの株式会社TD Holdingsが出展した「製造業DXのロードマップ」です。このロードマップは、企業がデジタル化を通じて効率性や生産性を向上させ、競争力を高めるためのガイドラインを提供するものです。
TSUNAGU広島の特徴
このイベントは前年に比べて約2,000名多い総勢5,500名の来場者を記録しました。これは、事業者とスタートアップを結びつける重要な機会として広島県内での注目を集めている証拠です。来場者は、業界の最新トレンドや情報を実地に学び、体験することができました。
製造業DXロードマップの詳細
TD Holdingsが発表したDXロードマップは、経済産業省が提唱する4つのステップに基づいています。各段階で必要なソリューションとともに、どのようにデジタル化を進めていくべきかが示されています。
ステップ① 未着手課題
この段階では、DXの必要性すら認識されていません。ここでは、DXリスキリング講座が重要な役割を果たします。企業内でDXを推進できる人材を育成するため、基礎知識を教育します。
ステップ② デジタル化課題
アナログ業務をデジタル化する段階です。具体的には、業務プロセスを見える化し、改善ポイントを把握するFabrikNavi assistが紹介されました。
ステップ③ 業務プロセスのデジタル化課題
データを効果的に活用し、業務効率化を図る段階です。FDiM生産管理は、生産管理をデジタル化し、リアルタイムで進捗を監視できるツールとして提案されました。
ステップ④ デジタルトランスフォーメーション課題
ビジネスモデルや価値創出を根本から変革するために、デジタル技術が必要とされる段階です。FabrikNaviを用いて工場シミュレーションを行い、デジタルツインの効果を理解することができます。
来場者の反応
来場者たちの声も多く寄せられました。「デジタル化とDXの違いを知って驚いた」「まずはリスキリングから始めたい」という意見があり、参加者たちの学びの成果が感じられました。また、「FDiMのリアルタイム進捗確認が可能というのは、現場にとって大きな利点だ」といった感想も聞かれました。
株式会社TD Holdingsのミッション
ブースに設置されていたTD Holdingsの代表者、越智稔氏は、「私たちの使命は、企業の持続可能な成長をデジタルの力で支えること」と強調しました。現場の効率性を高めるための取り組みが、今後も積極的に行われていくことでしょう。
将来的な展望
TD Holdingsは、次回の出展として2026年1月に東京で開催される「スマート工場EXPO」を予定しています。広島で得た反響を活かし、さらなる進化を遂げたDXソリューションの提供が期待されています。デジタル化が進む中、製造業の未来に向けた道筋がどのように描かれていくのか、引き続き注目していきたいところです。