NUKEMの進展
2025-07-25 09:23:35

NUKEM、ベルギーでの放射性廃棄物処理施設プロジェクトが進展中

NUKEMとベルギーの放射性廃棄物管理プロジェクト



放射性廃棄物処理の重要性が高まる中、NUKEM Technologies Engineering Services GmbH(NUKEM)は、ベルギー・デッセルでの放射性廃棄物セメント固化施設の設計・建設プロジェクトにおいて重要なマイルストーンを達成しました。このプロジェクトは、持続可能で安全な放射性廃棄物管理に向けた大きな一歩となります。

主な達成事項


  • - フルスケール試験の成功(2024年9月)
NUKEMが行った試験では、施設の混合技術と固化された廃棄物マトリックスが全ての技術仕様や受け入れ基準に適合していることが確認され、プロセスの信頼性が証明されました。

  • - 保守性に関するワークショップの実施(2025年1月)
カールシュタインで実施されたワークショップにおいて、第二段階に向けた技術的課題を整理し、今後のデモンストレーションに向けての改善策が検討されました。

  • - リスク評価会議の実施(2025年2月)
デッセルで行われたリスク評価会議では、HAZOP/HAZID/LOPA手法を用いて徹底したプロセスと安全性のレビューが行われ、合意された対策案が策定されました。

これらの成果は、NUKEMとベルギーの放射性廃棄物管理機関であるNIRASとの密接な連携の賜物であり、プロジェクトの詳細設計フェーズ(フェーズ1)の進展を示しています。

プロジェクト概要


このプロジェクトは、高硝酸性および酸性の放射性液体廃棄物を対象としたセメント固化施設の建設を目指しており、その一部は解体中の原子力施設から発生するものです。施設が稼働を始めると、約800本の廃液ドラムが処理される予定で、長期にわたり安全に保管できる形での安定化が期待されています。

NUKEMの技術は、フランス原子力・代替エネルギー庁(CEA)が開発したラボプロセスに基づいており、廃液を均質にセメント化し、非放射性のモルタルでカプセル化することにより、安全で効率的な最終処分が実現されます。

今後の展望


NUKEMは現段階で詳細設計フェーズの完了を控え、今後は建設、試運転、引き渡しの各フェーズに進む計画です。2029年には本施設の運用開始を目指しており、ベルギー国内における放射性廃棄物の処理において中心的な役割を果たすことが期待されています。

経営陣コメント


「このプロジェクトを通じて、私たちは技術的要件を満たすことに加え、将来の世代への責任を果たす信頼の構築にも貢献しています。」— トーマス・ザイポルト/NUKEM エグゼクティブオフィサー・プレジデント
「NUKEMがこのセメント固化施設を通じてベルギーの国益に寄与できたことを誇りに思います。安全で持続可能な放射性廃棄物処理の推進は、技術的な側面だけでなく社会的使命でもあります。」— 二宮 暢昭/NUKEM エグゼクティブオフィサー・マネージングディレクター

会社概要


  • - NUKEM Technologies Engineering Services GmbH
設立: 1960年
所在地: Zeche Gustav 6, Karlstein am Main, Germany
事業内容: 放射性廃棄物と使用済み燃料の管理、原子力エンジニアリング

  • - 株式会社ムロオシステムズ
設立: 2006年
所在地: 東京都中央区日本橋本町4-15-1
事業内容: ITソリューション、再生可能エネルギー関連プロジェクト

このように、NUKEMの進捗は、ベルギーの環境保全や安全な放射性廃棄物管理に向けた取り組みを大いに進展させるものであり、今後の展開に期待が寄せられています。


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