プラチナバイオとキユーピーの協業
広島県東広島市に本社を置くプラチナバイオ株式会社(PtBio)は、食品業界の大手、キユーピー株式会社との資本業務提携を結ぶことになりました。この提携は、卵アレルギーを持つ方々が食卓で安心して卵を楽しめる「Egg for all」の実現を目指すものです。両社はそれぞれの強みを活かし、データ駆動型のバイオものづくりを推進していきます。
卵アレルギーとは?
卵アレルギーは、日本国内で最も多い食物アレルギーの一つであり、多くの人がその影響を受けています。卵を含まない食事を選ぶことで、本人だけでなく、その家族も食事の選択肢が制限されることが多く、精神的な負担を強いることがあります。PtBioは、この社会的課題の解決に向けて取り組み、広島大学とキユーピーが共同で開発した「アレルギー低減卵」の実用化を目指しています。
研究体制の強化とデータ駆動型育種
今回の提携では、アレルギー低減卵の研究体制の強化や、微生物を対象としたゲノム解析基盤の開発などが含まれています。これにより、バイオものづくりの生産性を向上させるためのデータ駆動型育種が推進される予定です。近年、バイオ技術の進化により、持続可能な製造プロセスが注目されていますが、その中でデータを駆使したアプローチがカギとなります。
特に、PtBioが得意とするバイオDX技術が、個々のニーズに合わせた最適な育種方法を提供することが期待されており、これにより持続可能な原料調達や高機能素材の開発が進むことで、様々な分野での応用が見込まれています。
プラチナバイオとは?
プラチナバイオは、広島大学の最先端バイオテクノロジーをベースにしたスタートアップ企業で、2019年8月に設立されました。彼らは、バイオDX技術やゲノム編集技術を用いて、食品や医療を含むさまざまな分野での社会的課題の解決に貢献するプラットフォーマーとしての役割を果たしています。様々な事業パートナーと共に共創を行いながら、より良い未来に向けた挑戦を続けています。
結びに
プラチナバイオとキユーピーの提携は、単なるビジネスの枠を超え、私たちの食卓に多様性をもたらす力強い一歩となります。アレルギーで悩む方々が安心して食の選択肢を広げられる社会を、共に築いていきたいと思います。これからの展開に期待が募ります。