広島県福山市に本社を置く青山商事株式会社は、同県が発行したグリーンボンドに再び投資を行うことを発表しました。これは、持続可能な経営を実現するための重要なステップです。
グリーンボンドとは、企業や地方自治体が、環境保護を目的としたプロジェクトに資金を調達するために発行する債券です。青山商事は昨年に続き、この取り組みに参加することで、2050年のネット・ゼロカーボン達成に向けた広島県の目標に賛同を示しています。
青山商事の経営理念は「持続的な成長をもとに、生活者への小売・サービスを通じてさらなる社会への貢献を目指す」というもので、この理念をもとに、環境負荷の軽減に取り組んでいます。これまで不要衣類の回収や資源の循環、さらには再生材料使用のゴミ袋など、具体的な環境保全活動を行ってきました。
今回のグリーンボンドへの投資により得られた資金は、瀬戸内海の漁場環境の改善や県有施設のエネルギー効率化、河川の改修など、さまざまな環境プロジェクトに利用されます。これらのプロジェクトは、特に気候変動への適応や地域の環境保全に寄与することが期待されます。
本債券は「広島県令和6年度第5回公募公債(グリーンボンド・5年)」として発行され、その発行額は40億円、発行日は2024年12月17日です。この債券は、国際資本市場協会であるICMAのグリーンボンド原則2021および環境省のグリーンボンドガイドライン2022年版に適合しており、信頼性のある第三者機関で評価されています。
グリーンボンドの使途
1.
生物自然資源の管理: 森林整備のための林道の整備や、漁場環境の保全にむけた藻場造成。
2.
エネルギー効率の改善: 県庁舎やそのほかの県有施設の設備更新、照明のLED化。
3.
クリーン輸送の推進: 公用車の電動化。
4.
再生可能エネルギーの導入: 小水力発電所の設置や、太陽光発電設備の県有施設への導入。
5.
グリーンビルディングの推進: 省エネを考慮した施設の整備に対する補助。
6.
気候変動への適応策: 河川の改修、土砂災害防止施設の整備、高潮に対する海岸保全等。
このように、青山商事は地域に根ざした企業として、環境保全に寄与する活動を推進し続けています。特に、衣類回収とは別に進化したリサイクルプロジェクト「WEAR SHiFT」を通じて、不要衣類の回収やそのリサイクルの仕組みをさらに広げています。この取り組みでは、クーポンを通じて顧客の参加を促し、回収品の一部を活用して新たな製品を製造・販売することを目指しています。「終わらない服をつくろう。」というテーマのもと、青山商事は持続可能な社会の実現に向けて邁進していきます。