広島市とゼンリンが結ぶ災害時支援協定
2025年1月23日、広島市と株式会社ゼンリンが「災害時における地図製品等の供給等に関する協定」を締結しました。この協定は、地図情報を用いた防災・減災活動のさらなる強化を目指すものです。今後、広島市が直面する可能性のある災害に備え、市民の安全を確保するための取り組みが進められていきます。
災害時の地図情報が重要
災害時において、被害状況の迅速な把握や復旧活動には地図が欠かせません。ゼンリンは、全国762の自治体との間で、災害時に必要な地図データの提供を行っており、各地での災害支援に貢献しています。この新たな協定を通じて、広島市においても、災害発生時に即座に住宅地図や広域図を利用できる体制が整備されます。
広島市の防災対策の背景
広島市は、2014年の豪雨による土砂災害や2018年の西日本豪雨に際して、大きな被害を受けました。その経験から、災害リスクに対しての対策を強化する必要があるとし、市は様々な防災・減災活動を展開しています。この協定は、その一環として結ばれたものであり、今後も市民への防災意識の向上を図る努力が続けられるでしょう。
協定の主要な内容
協定の具体的な内容として、ゼンリンは以下の地図情報を広島市に提供します。
1.
住宅地図帳の提供:
- B4判の住宅地図帳を、市役所や各区役所に貸与。災害時に即座に利用できる環境を提供。
2.
広域図の提供:
- 広島市全域をカバーするA0版の広域図を貸与し、防災訓練や情報検討の際に活用。
3.
住宅地図ネット配信サービス「ZNET TOWN」の提供:
- 広島市エリアで利用可能なZNET TOWNのIDを市役所や区役所に提供し、災害時の地図閲覧環境を整備。
これにより、広島市全域において、必要な地図情報が即座に取り出せる体制が設けられます。
ゼンリンの防災活動
ゼンリンは、東日本大震災を契機に、自治体の防災活動を支援するソリューションを提供してきました。災害時支援協定の締結や、ハザードマップ、地域全体での防災意識の向上を図る取り組みを一貫して行っており、地域社会の防災力強化に寄与しています。
また、住民向けに防災ワークショップを実施し、危機管理意識の向上にも努めています。このような活動を通じて、地域の人々が安全に生活できるよう、ゼンリンは引き続き支援を行っていきます。
結論
広島市とゼンリンの協定締結は、災害に対してより強固な備えを形作る重要なステップです。地図情報を活用した迅速な対応ができることで、市民の安全が高まることが期待されています。今後の活動に注目が集まります。