2025年のブランド・ジャパン調査結果発表
2025年、日経BPコンサルティングが日本のブランド価値を評価するプロジェクト「ブランド・ジャパン2025」の結果を公表しました。今年で25回目を迎えるこの調査は、一般生活者を対象に行われ、その結果が注目を集めています。今回は男女6万2千人に対して行われたものです。
YouTubeが消費者の心をつかむ
調査の結果、YouTubeが「総合力」ランキングで4度目の首位を獲得しました。これは89.1ポイントの評価スコアに基づいており、特に「利便性」と「革新性」の評価が際立っています。
2007年のサービス開始以来、YouTubeは着実にユーザー数を増やし続けており、2024年5月時点で月間ユーザーは7,370万人を超えました。さらに、視聴者とクリエイターの双方にとって利便性を提供するための機能改善が続けられています。
人気コンテンツには、Creepy Nutsの楽曲やミーム投稿があり、いずれも高い再生回数を記録しています。YouTubeはもはや国民的なメディアと言える存在です。新たに実装された機能には、AIによる自動生成や、自動吹き替え機能、エピソード化機能などがあり、これによりさらに利便性が向上しています。
トップ5ブランドに名を連ねる企業
YouTubeに続いたブランドは、2位にGoogle(86.0pt)、3位にローソン(85.5pt)、4位に無印良品(84.5pt)、5位にユニクロ(84.2pt)です。
ローソンは、近年の取り組みが評価され、顧客とのコミュニケーションを重視する施策が功を奏しました。特に「盛りすぎチャレンジ」というキャンペーンがSNSでの拡散を促進し、若者層の支持を得ることに成功しています。
無印良品は、サステナブルな消費が注目され、エシカルな印象が強まりました。最近では、さまざまな地域産品を流通させる取り組みを行っています。また、ユニクロは商品力を維持し続けており、40周年を迎える2024年には多くのキャンペーンを予定しています。
上昇したブランドたちの特徴
上昇ランキングでも注目すべきは、ローソン、Netflix、生茶です。ローソンは13.4ポイント上昇し、その背景には物価高を逆手に取った施策があります。Netflixも12.6ポイント上昇しており、映像配信の利便性をより一層高めています。
この調査から見える共通の傾向は、物価上昇や可処分所得の減少により、消費者が「お得感」と「楽しさ」を求めているということです。流通ブランドが消費者のニーズに応える形で、エンタメ要素を取り入れたコミュニケーションが評価されていることを示しています。
まとめ
「ブランド・ジャパン2025」の結果は、今後の企業戦略やマーケティング施策に大きな影響を与えるでしょう。消費者の価値観が変化する中、ブランドの価値を再確認し、企業はその期待に応えるべく努力を続けなければなりません。日本のブランドシーンは、これからどのように変わっていくのでしょうか。