高齢者向けヘルスケアサービス「STARTWELL」始まる
広島県呉市を拠点とするNurse and Craft株式会社は、新見市と新見公立大学と協力し、「STARTWELL」と名付けた高齢者向けヘルスケアサービスの実証実験を始めました。この試みは、岡山県北西部の新見市の豊永地区で行われ、実施期間は3月から5月の3ヶ月間です。
新見市は約26,000人の人口を抱え、その高齢化率は約44%と非常に高い状況にあります。特に単身世帯の高齢者は約1,900世帯に達しており、人口減少や少子高齢化が進行中です。これに伴い、医療・介護の現場では人材不足が顕著で、高齢化による医療ニーズの増加に対処するための取り組みが急務となっています。こうした地域課題を解決するべく、Nurse and Craftは地域の大学と連携し、実用的な施策を導入しています。
実証実験のポイント
今回の実証実験では、以下のポイントに重点を置いています。
1.
社会的受容性の確認: 高齢者の睡眠環境や見守りシステムの受け入れ状況を調査し、サービス内容の改善に役立てます。
2.
サービススタッフの多様化検証: 新見公立大学の看護学科の学生がサービス提供に参加し、さまざまなバックグラウンドを持つ人々の視点を取り入れます。
3.
栄養状態の可視化: 日常の食事内容やサプリメントの摂取状況を把握し、個々に合った栄養改善の提案を行います。
スタートウェルは、Fitbitなどのテクノロジーを使い、24時間の身体データや行動データをモニタリングします。さらに、定期的に尿検査キットを提供することで、利用者の栄養状態を把握します。これにより、運動促進や睡眠、栄養改善、社会的交流の創出を通じて、健康的な生活を支援することを目指しています。
新見市との連携
STARTWELLの実施は、地域住民の健康不安や孤独を軽減するだけでなく、自立した健康づくりを促進します。「病気があってもなくても、高齢者が一人暮らしでもイキイキと暮らせる新見市」を目指すこのプロジェクトは、行政サービスの向上やコスト削減、さらには成果の可視化も明确にし、地域全体の健康意識を高める狙いがあります。
これまでの自治体×企業マッチングイベントでの発表を契機に実現したこの取り組みは、地域に根付いた新たなビジネスモデルを生み出すことを期待されています。今後は他の地域でも展開を予定しており、特に愛媛県松山市や東京都でも「STARTWELL」を広める計画があります。
企業の背景
Nurse and Craftは、2019年に設立された企業で、「100年生きたら、おもしろかった」というタグラインのもと、人々が楽しく充実した生活を送るための支援を行っています。人生100年時代に合わせ、新しいライフスタイルの提案とそれを支えるナースの精神を重視しています。今後も地域と連携しながら、高齢者向けサービスを展開していくことが期待されています。