「ひとり親家庭支援施策自治体事業アワード」受賞自治体
特定非営利活動法人ひとり親家庭サポート団体全国協議会(JSPF)による「ひとり親家庭支援施策自治体事業アワード」が、この度初めての表彰式を行い、全国の創意あふれるひとり親家庭支援施策を実施している自治体を顕彰しました。
このアワードは、国の基本施策や地域の課題を考慮しながら、ひとり親家庭のサポートを強化するための取り組みを広く紹介し、全国的な支援の向上を目指すものです。2025年に広島県福山市で開催される全国大会に向けて、選ばれたのは明石市、宮崎市、仙台市の三つの自治体です。
受賞自治体の取り組み
明石市(兵庫県)
「ひとり親家庭総合支援事業」
明石市のこの事業は、相談、経済、就労支援、また居場所づくりを包括的に行っており、特にひとり親家庭の親子を総合的に支援する点が評価されました。行政と民間支援団体との連携により、実際のニーズに沿った支援が実践されています。今までの制度の羅列に終わらない、この支援策は利用者の視点に重きを置いており、孤立を防ぐ体制も整っています。
宮崎市(宮崎県)
「養育費確保支援3事業」
宮崎市では、母子世帯の養育費問題に対する支援に特化したプロジェクトが進行中です。調査によると、実際に養育費を受け取っている率はわずか28.1%にとどまっており、そのための支援が特に必要とされています。この事業は、母子家庭が法的手続きを簡単に行えるよう支援し、養育費の確保を助けることを目的としています。
仙台市(宮城県)
「ひとり親サポートブック『うぇるびぃ』」配布事業
仙台市は「うぇるびぃ」という情報冊子の配布を通じて、支援制度を見える化する取り組みを行っています。この冊子は、利用者に分かりやすく情報を提供し、不安を軽減し自立を促進する役割を果たします。特に行政と民間の協力で作成されたこのツールは、他の自治体とも応用が期待される持続可能なシステムとなっています。
まとめ
各自治体の取り組みは、それぞれの地域のニーズに応じた形で展開されており、形成された支援システムは、ひとり親家庭の生活を支える重要な要素となっています。それぞれの施策が今後、より多くの自治体へ広がり、ひとり親家庭の支援が一層強化されることが期待されます。私たちの社会全体で、ひとり親家庭が安心して生活できる環境を整えていく必要があります。全国的な支援の底上げに向けて、今後も各自治体の取り組みを応援していきましょう。