平和教育の未来
2025-07-31 10:35:26

日本が語ったシリアの復興と平和教育の未来

日本が語ったシリアの復興と平和教育の未来



2025年7月29日、特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクトがシリアのデリゾール市で行った平和教育授業は、戦後の復興を目指す現地の教育機関と連携した新たな挑戦です。この活動は、経済産業省のプロジェクトにも採択された「世界とつながる学びプロジェクト」の一環で、全国から集まった教材や折り鶴が持参されました。

デリゾール市の視察


デリゾール市は2011年の内戦以降、多大な被害を受けた地域です。商業と文化の中心地として栄えていた街も、今では瓦礫が広がり、生活インフラの復興は未だに進んでいません。

訪れた中村雄一代表は、現地住民から「まるで広島のようだ」と聞かされ、「日本の復興と同じ道を歩もうとしているシリア」に深い思いを抱くことになりました。
この活動の根底には、日本の戦後の経験がシリアに希望をもたらすことを願う気持ちが込められています。

アルハリータ市での模範授業


デリゾール近郊のアルハリータ市では、サリータ中等学校での授業が行われ、そこではなかよし学園と日本の学生が共同で制作した平和教材が使用されました。

中村代表自らが指導する授業では、ブラックライトペンを用いた「光の授業」や人体エプロンを使った授業を通じて「平和」の概念を楽しく学ぶことができました。「違いを超えて理解し合う」ことや、人間の身体は皆同じであることを可視化する体験は、生徒たちに深い印象を与えました。
この授業は、教職員や行政関係者からも高い評価を受け、「身近なものが教材になる」とし、限られた教育資源の中でも実践可能な教育スタイルとして注目を呼ぶこととなりました。

探究心を育む西部中学校


長崎県の対馬市立西部中学校では、「自分たちにできること」をテーマに、生徒たちが作成した平和カルタが紹介されました。このカルタは生徒一人ひとりの思いを形にしたもので、教育者たちに大きな感動を呼びました。

カルタを通じて、日本の学びが遊びや体験を重視することが、シリアの教育システムに新たな視点を提供するきっかけになることが期待されています。

PEACE BUTTON PROJECTの意義


また、「PEACE BUTTON PROJECT」と呼ばれる取り組みでは、広島の教育をシリアに伝える一助としています。現地の生徒たちは、日本の歴史を学ぶことで、自国の歴史に目を向ける機会を得ています。
この取り組みは、知識の習得にとどまらず、相手との関係を築く力を育てようというものであり、国際理解のより良いきっかけとなります。

繋がる思い──平和の祈り


さらに、全国の児童生徒が折った折り鶴が、シリアの教育支援に活用され、その中で広がる「平和」に対する思いは、国を超えて強く結びついています。

折り鶴を重ねることで、日本の学生たちが自ら行動する重要性を学び、それがシリアの人々にとっても大きな意味を持つことが伝わりました。

未来に向けた展望


今後、デリゾール市に新たな日本語センターが設立される計画も立ち上がっており、日シリアの連携による教育改革に期待がかかります。

中村代表は、シリアの現状を見つめた上で「誰一人取り残さない社会を目指し、共に未来を築いていく必要がある」と強調しています。
その思いは、日本の平和な未来を再確認し、世界に届ける一歩となるのです。

私たち一人ひとりが歴史を学び、共に歩むことの重要性を忘れず、国際社会に平和を願う活動を続けていきましょう。


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