戦後80年を迎える広島の新たな地図
広島県出身のアーティストとデザイナーによるユニット、ckinocoが新たに発表するプロジェクト「被爆都市手帳ヒロシマ」は、歴史的な意義を持つ地図を通じて、広島の過去と現在を結びつける試みです。これは2025年に原爆投下から80年を迎えるにあたり、広島の被爆遺産を記録し、次世代への平和のメッセージを届けることを目的としています。プロジェクトはクラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」で進行中で、支援者を募っています。
プロジェクトの背景
現在、広島を訪れる観光客向けに制作された地図やパンフレットには、被爆遺産を示すものはあっても、原爆が投下された当時の状況を詳しく知ることができる歴史的な地図は存在しません。そのため、被爆の影響を受けた広島の真実を、過去から現在へと正しく伝える必要があると考え、ckinocoはこのプロジェクトを立ち上げました。
この地図には、1945年の被害状況と2025年の復興状況、さらに現存する被爆遺産(被爆樹木や被爆建物など)を網羅的に記載し、観る人が地域の歴史を実感できるように設計されています。手のひらサイズというコンパクトなデザインは、持ち運びにも便利です。
地図の特徴
「被爆都市手帳ヒロシマ」は、1945年の広島と2025年の街の様子を比較できる地図で構成されており、表裏にそれぞれの情報が記載されています。例えば、広島城址公園にある被爆樹木のユーカリや、世界遺産として知られる原爆ドームなど、現在も観察できる被爆遺産が具体的に示されています。それにより、被爆の実相を直感的に理解できることが大きな魅力です。
また、地図には二次元バーコードも添付されており、スマートフォンを使って被爆遺産の位置情報を簡単に調べることができる仕組みになっています。これにより、訪問者は広島を散策しながらその歴史を体験できるのです。
クラウドファンディングについて
このプロジェクトは完全自主制作であるため、資金はクラウドファンディングを通じて調達されます。リターン案としては、3,500円からのプランで「被爆都市手帳ヒロシマ」を日本語版または英語版で受け取れるほか、折り鶴に名前を連名で捧げるなどのサポートプランも用意されています。
おわりに
2025年に向け、過去の記憶を形にし、未来に伝えていくこのプロジェクトには、多くの人々の理解と共感が必要です。広島の歴史を正しく知り、そして平和の尊さを再確認するための大切な一歩として、「被爆都市手帳ヒロシマ」をぜひ手に取ってみてください。そうすることで、あなた自身が広島の歴史の一部となることができるのです。詳しくは、プロジェクトのページ(https://camp-fire.jp/projects/839076)をご覧ください。