広島県尾道市に拠点を置く丸善製薬株式会社が、新たな肌質改善に関する重要な研究結果を発表しました。同社は、レモンバーム(Melissa officinalis L.)の葉から得られるエキスが、皮膚コラーゲン線維の再構築に貢献し、シワ改善に効果を持つことを突き止めました。この研究成果は、「Photodermatology, Photoimmunology & Photomedicine」という査読付きの学術誌に掲載されています。また、同社は2025年に開催予定の「第12回化粧品産業技術展(CITE JAPAN 2025)」において、これらの知見を基にした化粧品原料の展示を狙っています。
コラーゲン構造再構築に欠かせない「Endo180」
Endo180は皮膚線維芽細胞に存在する膜タンパク質であり、コラーゲンの受容体の一種です。紫外線などのダメージによって破損したコラーゲンは、肌の細胞外マトリックスに蓄積しがちですが、Endo180はそれを回収し、コラーゲンの「再構築」に寄与していることがわかっています。このバランスの維持は、シワやたるみを防ぐために重要ですが、Endo180の動態や機能にはまだ解明されていない点も多かったのです。
研究の背景
丸善製薬は、Endo180の動きと機能について更なる理解を追求してきました。その過程で、紫外線(UVB)がEndo180の量を減少させ、これは光老化と深く関係していることを明らかにしました。この知見は、これまでに発表した論文にて報告されています。この影響を打破するために、レモンバーム葉由来のエキスと其の中のロスマリン酸に注目しました。彼らの利点については、過去にも国際的な学会で発表されています。
研究の詳細
レモンバームエキスがEndo180の産生を促進するかを調査するために、71種類の成分の効果を評価しました。その結果、レモンバームエキスが最も効果的であることが示されました。更に、その主要成分であるロスマリン酸にも効果が認められました。実際に、UVBを当てた表皮角化細胞にレモンバームエキスを加えたところ、Endo180やI型コラーゲンの減少を抑える効果が確認されました。
ヒトボランティア試験の結果
レモンバームエキスを含むクリームを使ったヒトボランティア試験では、プラセボと比較して目じりのシワを有意に減少させる効果が確認されました。この結果は、今後の化粧品開発における大きな一歩となることでしょう。
今後も丸善製薬は、皮膚機能についての研究を重ね、さらなる進展を目指します。
会社概要
丸善製薬株式会社は1950年に設立され、医薬品や化粧品用の原料を製造する企業です。代表取締役社長の日暮泰広氏が率いる同社は、広島県尾道市向東町で事業を展開し、最新の科学技術を基にした製品開発に努めています。