スシロー全店に顔認証システム導入、業務効率とセキュリティを同時強化

スシロー全店にAWLの顔認証システム導入

株式会社あきんどスシローが、北海道大学発のAIスタートアップAWLによる顔認証ソリューション「FaceWatch」を全国すべての店舗に導入すると発表しました。この取り組みは、外食業界や小売業界で進むデジタルトランスフォーメーション（DX）の一環として注目されています。

導入の背景

スシローは、約650店舗、5万人以上の従業員が働く日本最大の回転寿司チェーンです。これまでの勤怠管理は自己申告が主な手段でしたが、打刻漏れや未打刻の残業が問題となっていました。これにより、勤務実態を確認する手段が不足していたため、入退室の正確な記録をつける必要性が高まりました。

従来のテンキーによる入退店管理は、個人の特定が難しく、暗所での本人認証も課題がありました。これらの問題を解決するために、AWLは顔認証専用端末とエンジンを利用したソリューションを開発し、F＆LCとともに実証実験を経て導入を決定しました。

「FaceWatch」の特長

「FaceWatch」は、業務効率化とセキュリティ強化を実現する次世代の従業員管理ソリューションです。以下の主な機能があります。

- 顔認証による入退室管理：スマートロックと連携し、スムーズな入退室を実現。
- 不正入店防止：退職者や部外者の侵入を防ぐ仕組み。
- 勤怠比較機能：入退室データと勤怠記録を自動で比較、無申請の時間外労働を検知。
- AIカメラとの統合：より高度な監視機能を提供。
- 外国人従業員の就労資格チェック機能（開発中）。

これにより、従業員の暗証番号によるオペレーションを廃止し、正確な勤務実態の把握を可能にします。

導入による期待される効果

「FaceWatch」の導入によって、スシローでは以下の効果が見込まれています。

1. 適正な勤務実態の把握
2. 労務管理の効率化：勤怠記録の整合性向上。
3. より働きやすい環境：入退店記録を活用した改善。

F&LCの人事部労務課の松本様は、従業員数の多さゆえの管理の難しさを強調し、AWLのソリューションによってその課題が解決できることに期待を寄せています。人手不足が深刻化している現代において、労務管理の効率化は必須です。