春季日本歯周病学会
2026-06-04 10:41:20

第69回春季日本歯周病学会で若手研究者が評価され受賞

若手研究者の功績を称える



2026年5月22日、静岡県アクトシティ浜松にて、第69回春季日本歯周病学会学術大会が開催されました。本大会では、サンスター株式会社協賛のもと、若手研究者を対象とした Young Investigator Award(以下YIA) の受賞者が発表されました。この賞は、若手研究者が学術大会で発表した優れた研究を評価するために2015年に設立され、今年で11年目を迎えます。

受賞者の紹介



令和7(2025)年度の受賞者には、二名の若手研究者が選ばれました。

1. 今井千尋氏(東京科学大学大学院医歯学総合研究科)
受賞演題:「母親の結紮誘導歯周炎が仔の脳に及ぼす影響」
この研究では、母体の歯周炎が仔マウスの脳機能と腸内細菌叢に与える影響を解析しました。その結果、母マウスに歯周炎を引き起こす処置を施したところ、仔マウスにおいて社会性行動の低下や自発運動量の減少が見られたほか、脳内の遺伝子発現や細胞活動に変化があったことが分かりました。この研究は、母体の口腔環境が子供の脳の発達に影響を及ぼすことを示唆しています。

2. 藤森良介氏(広島大学大学院医系科学研究科)
受賞演題:「P.gingivalis感染モデルマウスにおけるgingipainの歯周炎増悪効果と抗IL-6受容体抗体の歯周炎抑制効果」
藤森氏は、歯周病原菌の一つであるPorphyromonas gingivalis(Pg)が持つ病原因子gingipainによる炎症のメカニズムと、関節リウマチ治療に使われる抗IL-6受容体抗体の効果を研究しました。その結果、gingipainが炎症性サイトカインの発現を増加させ、歯周炎を悪化させることが明らかになり、抗IL-6受容体抗体が歯周炎の進行を抑えられる可能性があることが分かりました。

表彰式の様子



表彰式では、日本歯周病学会理事長である吉成伸夫氏から受賞証書が贈呈され、サンスターの研究開発部長山下健太郎氏より副賞のペンと賞金が手渡されました。受賞者の二人は、取材に応じそれぞれの研究成果に対する感謝の意を述べ、研究に関する貴重な知見を一般の方々に届けることができる喜びを語りました。

サンスターの取り組み



サンスター株式会社は、これからもYIAを通じて歯周病研究に注力し、若手研究者へのサポートを行っていく意向を示しています。歯周病は口腔内のみならず、全身の健康にも関わる重要なテーマであり、研究が進むことで新たな治療法や予防策の開発が期待されています。

まとめ



歯周病やその影響を解明しようとする若手研究者の活躍が、今後の歯科医療の発展に寄与することを願ってやみません。受賞者の今井氏と藤森氏の研究成果は、今後も広く引用され、新たな知見をもたらすことでしょう。今後の動向にも注目が集まります。


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