叡啓大学が広島県初の企業変革支援プログラムを開始
広島市にある叡啓大学が、新たに企業変革支援プログラム「ひろしまバリューシフトプログラム」を発表しました。このプログラムは、地域企業の抱える経営課題を解決するために、企業、大学、そして行政が連携して取り組むものです。開始日となる2025年10月8日から、約6か月間にわたり、地域にある5つの企業と5人の客員研究員が参加し、実践を通じて新たな価値を創造していきます。
プログラムの概要
このプログラムでは、都市圏で活躍する中核人材である客員研究員が各企業に受け入れられ、経営課題の解決や新規事業の創出に挑戦します。大学の教員は理論的な支援を行い、参加企業とともに問題解決に取り組むことで、実践と学びを重ねていくという形です。
広島県内では、経営課題がますます複雑化しているものの、それに対応できる人材が不足しているのが現状です。そこで、本プログラムは外部から客員研究員を招き、その実践力と大学の知見を融合させることで、地域発の新しい企業変革のモデルを確立しようとしています。長野県や石川県で成功を収めてきた実績を基に、広島での展開が始まるのです。
プログラムの特徴
1. 共創による課題解決
企業の経営者や社員、客員研究員、そして大学教員が一体となり、課題を分析し共に解決策を見出します。
2. 集中型プログラム
参加する客員研究員は、週の4日は企業の現場で活動し、1日は大学で理論を学びます。この組み合わせが成果の持続性を高めることにつながります。
3. 人材育成と地域連携の促進
プログラムを通じて、社員の成長が期待され、それは新卒採用にもつながる可能性があります。
2025年度の参加企業
以下の5社がこのプログラムに参加します。
- - 広島トヨペット株式会社 : 戦略的な広報活動によって業績を向上させ、企業イメージやブランド価値を強化します。
- - 常石商事株式会社 : 新規事業開発を推進します。
- - 有限会社トラベルボックス広島 : 地域資源と社会課題を組み合わせた共創型旅行モデルによる旅行業の第二創業を目指します。
- - 森信建設株式会社 : 中小建設業のDX(デジタルトランスフォーメーション)環境や基幹システムを構築します。
- - 東洋電装株式会社 : 介護DXソリューション事業の新規事業スキームを構築します。
産学官連携・研究推進センターのコメント
早田吉伸教授はこのプログラムについて、「企業の経営課題を解決するだけでなく、経営層と社員の意識変革を通じて、地域企業の成長と大学教育の発展が同時に実現できる取組だ」と述べています。叡啓大学では、正課および正課外で実践的な課題解決教育を行い、企業と連携して新たな価値を創出しています。このプログラムを通じて、全国に広がる新しい産学連携モデルを築いていきたいと考えています。
プログラムは2026年3月まで継続され、取材も大歓迎とのことです。これからの展開に注目し、地域発の新しいイノベーションに期待しましょう!