北海道で新たな生鮮力を発揮!村上農園の伊達生産センターが始動
村上農園(本社:広島市)は、2025年6月27日に北海道初となる生産施設「北海道伊達生産センター」の竣工式を迎えました。これにより、全国各地に展開する同社の植物工場が、北海道でも新鮮な発芽野菜を提供できる体制が整いました。
この新しい生産センターは、道産新鮮野菜の供給を目指し、伊達市に位置しています。村上農園はこれまで356ヵ所の生産拠点を持ち、業界1位の地位を築いていますが、道内拠点の設立によって、より早く鮮度の高い商品をお届けできるようになります。今後は、特に冬場の緑黄色野菜が不足しがちな北海道の食卓に、安定した供給を実現することが期待されています。
伊達市の環境と地域貢献
伊達市は気候的に、夏は涼しく冬は暖かいことから「北の湘南」とも称されており、野菜生産に適した地域です。村上農園は地元の人材を積極的に採用し、地域経済の活性化にも貢献しています。
竣工式には、伊達市の市長をはじめ、地域の関係者約30名が参加し、神事や施設内覧が行われました。株式会社村上農園の代表取締役社長、村上清貴氏は「発芽野菜の需要は冬季に特に高まるため、地域の皆さんと連携し、道内全域に届けていきたい」と話しました。
生産設備と効率
北海道伊達生産センターの施設には、人工光型と太陽光型の植物工場が併設されており、多様な野菜の栽培が行われます。太陽光型のハウスでは床暖房が完備されており、冬でも安定した生産が可能です。また、人工光型では栽培環境を細かく制御でき、品質の高いスプラウトが育成されます。
主要生産品目
1.
豆苗: 栄養豊富なえんどう豆の若菜で、ほのかな香りとシャキシャキ食感が特長。リボベジとしての再生栽培が人気を集めています。
2.
ブロッコリー スーパースプラウト: 独自品種の新芽で、健康成分「スルフォラファン」を豊富に含む高価値野菜で、需要が高まっています。
これらの発芽野菜は、栄養価が高く、家庭でも手軽に使える食材として支持されており、特に冬季には食卓の重要な一品となるでしょう。
今後の展望
村上農園は、伊達生産センターから出荷を始め、2024年度には道内で5億円の売上を見込んでいます。3年以内に8億円を目指しており、北海道の新鮮な野菜市場においても存在感を示していく方針です。
地域の皆さんと手を取り合いながら、村上農園の新しい挑戦がどのように広がり、深まっていくのか、今後の展開に大いに期待が寄せられます。