オスラー病患者の命を守るための止血材「サージセル」の早急な普及を求めて
オスラー病に悩む患者たちが日々直面している危機的な状況があります。特定非営利活動法人 日本オスラー病患者会は、患者の生命と生活を守るため、唯一の止血材「サージセル」の早期使用を求めています。この医療材料は、オスラー病という指定難病の患者にとって、日常的な鼻出血を抑えるための命綱です。
オスラー病とは何か
オスラー病、正式には遺伝性出血性毛細血管拡張症(HHT)は、全身の血管が異常をきたす遺伝性の病気です。患者の90%以上が日々経験する鼻出血は、一般的な形とは異なり、鼻腔内の脆弱な毛細血管から繰り返し出血します。
そのため、患者は突然の出血に悩まされ、生活の質が著しく低下しております。
「サージセル」の承認とその背景
今年5月13日、サージセルはオスラー病患者の鼻出血に対して効能追加承認を受けました。しかし、実際に患者が使える環境が整っていないのが現実です。承認されたにもかかわらず、保険適用や制度の調整が進まず、患者の手元には届いていません。この「制度の空白」は、多くの患者に日々の不安と苦痛を与えています。
患者の現実
「鼻血くらい」と軽視されることもありますが、オスラー病患者にとって、これは単なる軽い症状ではありません。出血は生活全般に影響を及ぼし、夜も眠れず、仕事や学校に行けない状況にさせます。誤った治療による二次的被害も懸念され、貧血の進行が続くこともあります。
患者の手元にサージセルがないままでは、救急搬送や輸血が必要になり、家族や医療機関にも大きな負担がかかっています。
今、必要な対応とは?
日本オスラー病患者会は、以下のような緊急対応を求めています。
1.
保険適用までの暫定的な使用環境の整備
2.
医療機関・薬局への早急な周知
3.
指定難病患者の医療アクセスを優先した制度対応
4.
患者の実害を踏まえた迅速な判断
5.
患者会を含めた継続的な協議体制の確立
これらの要望は、オスラー病患者が抱える深刻な状況を改善し、命を守るために非常に重要です。
オスラー病の広がる認知と患者の声
オスラー病は、診断率が約10%と低く、多くの未診断患者が存在しています。繰り返す鼻出血や貧血、血管奇形の症状が見られるにも関わらず、オスラー病に気づかれずにいる患者が多いのです。社会的な理解を広め、患者への支援を強化することが急務です。
国民の皆様には、オスラー病がもたらす苦痛を理解し、承認されたはずの医療材料がどうして必要な患者に届かないのか、その現実を知っていただきたいです。
私たちはこの現実に決して目を背けることはできません。患者が安心して医療を受けられる環境を一日も早く整えてほしいとの想いを繰り返し訴えます。
結び
特定非営利活動法人 日本オスラー病患者会は、患者とその家族が安心して生活できるよう、引き続き活動を続けて参ります。医療関係者や行政、そして一般の方々のご理解とご協力が必要です。私たちの声を介して、オスラー病患者の状況を広く知らしめ、行動を促していきましょう。