ジンジブとプラリタウンが業務提携し、早期離職問題に挑む
最近、高校生の就職市場では少々厳しい現実が広がっています。ジンジブ(大阪市)は、SMBCグループの子会社、プラリタウン(東京都千代田区)と業務提携を結び、高校生の新卒採用を支援する取り組みを強化することとなりました。この提携は、高校生が求職を行う際の情報の不足や企業とのミスマッチを解消することを目的としています。
業務提携の背景
近年、高卒採用市場の求人倍率は4.10倍となり、企業の採用競争は激化しています。しかし、実際に企業に入社した高校生の38.4%が入社3年以内に離職しているというデータもあり、早期離職の問題が深刻化しています。この問題の一因は、高校生が求職活動を行う際の情報不足から来ており、学校からの紹介に依存しているため、短期間での応募先選定が難しいという側面があります。
一方、若者の採用を強化したいと考える企業に対して、高校生が就職先を知る機会が少ないのが現状です。そこで、ジンジブとプラリタウンの提携によって、より多くの企業が高校生にアプローチできる環境を作ることが狙いです。
業務提携内容と展開
これに伴い、「PlariTown」のビジネスプラットフォームに、ジンジブが提供するサービス、「ジョブドラフト」、「人事部パック」、および高校新卒向けの研修「ルーキーズクラブ」が掲載されます。このことにより、企業は採用活動だけでなく、業務のデジタル化を支援することができます。
具体的には、次のようなサービスの提供が行われます。まず、「ジョブドラフト」では高校生が自分の意思で未来を描くための求人情報を提供し、企業側も対象の高校生に直接アプローチする機会が増えます。さらに、「人事部パック」では、企業の採用戦略や教育、定着に関するサポートが受けられます。また、若手社員の育成を目指す「ルーキーズクラブ」では、入社後の定着を促す研修が行われます。
この提携を通じて、ジンジブとプラリタウンは、高校生の採用の認知拡大を図り、新たな商談機会を創出します。そして、企業の人材課題を共に解決する試みが期待されています。
高校生の未来を拓く
高校生の就職活動は、早期離職を防ぎ、適切なマッチングを実現するために、情報提供や教育が欠かせません。ジンジブの「ジョブドラフト」は、高校生が自らの進路を考えるきっかけを提供しており、企業にとっても重要な採用支援となります。また、定期的にセミナーを開催し、企業と高校生が直接対話する機会を提供することで、ミスマッチを減らすことが可能です。
このような試みを通じて、ジンジブは「夢は、18歳から始まる。」という理念を実現し、高校生の適職を見つける手助けをしています。企業への支援も強化され、デジタル時代の人材育成と早期定着が促進されることが期待されています。
今後もジンジブとプラリタウンの連携に注目が集まります。この業務提携が、高校生の就職活動をどう変えていくのか、企業の働き方にどのように影響を与えるのかが、期待されます。