オトナルの新しい音声広告サービス「リテールキャスト」
2023年、株式会社オトナルが音声広告配信サービス「リテールキャスト」を開始しました。このサービスは、ドラッグストアやコンビニエンスストアといった小売店舗で、音声広告を効果的に届ける新たな手段を提供します。日常生活で頻繁に利用される店舗の中で、消費者へ直接リーチし、商品の認知度向上や購買意欲の喚起を図ることが目的です。
リテールメディアとは?
リテールメディアとは、小売業者が持つ店舗、ウェブサイト、アプリ、さらには購買データを活用して、顧客体験の向上や広告配信を行う手段のことです。アメリカでは、オンラインとオフラインの両方でリテールメディアの市場が急成長しており、2024年には537億ドル(約7.81兆円)に達すると予測されています。日本国内でも同様の動きがあり、2023年には市場規模が約3,700億円、2028年には1兆円を超えるとされており、成長が期待されています。
リテールキャストの特徴
「リテールキャスト」にはいくつかの特長があります。まず、小売店舗向けの音声広告が挙げられます。これにより、ドラッグストアやコンビニエンスストアの店内放送で直接音声広告を流すことが可能です。これを利用することで、消費者は店舗にいる時に商品の認識を高めたり、購入を促進したりすることが期待できます。
さらに、リテールデータを活用した音声広告配信が可能という点も特筆すべき点です。小売業者が持つデータを基に、Spotifyやradikoなどの音声サービスを通じて、ターゲットに適した広告を配信できます。これにより、音声広告とデジタル広告を結び付け、消費者へのアプローチを強化します。
音声広告の活用例
1. 美容・化粧品メーカーのケース
美容・化粧品メーカーがドラッグストアで音声広告を行う場合について考えてみましょう。音楽ストリーミングサービスやポッドキャストの広告枠で、楽曲タイプの音声広告を制作し、その後ドラッグストア店内でも同じ音声CMを展開します。この方法により、デジタル音声広告で先にアプローチした後、最終的な購買決定のタイミングでリマインドを行うことができます。
2. 求人メディアのケース
若年層向けの求人メディアも、コンビニエンスストア内で音声広告を展開できます。ここでは、若者に人気のアーティストを起用して音声CMを制作し、広告配信を行います。またSNSでも展開することで、より広い範囲で若年層への好意度を高める効果的なリーチが可能になります。
オトナルの使命
株式会社オトナルは、デジタル音声広告市場の創出を使命としており、創業以来、3,500件以上の音声広告プランニングおよび1,000件を超えるクライアントの出稿と運用改善をサポートしてきました。データを活用した広告プランニングからクリエイティブ制作、広告配信、レポーティングまでを一貫して支援することができます。また、アドサーバーや音声CMSなどの技術を用い、音声アプリやラジオ局へのデジタル音声広告の実装もサポートしています。
新たな音声メディアの開発とともに、国内の音声広告市場の成長に向けた取り組みを継続していくオトナルの、「リテールキャスト」がどのように私たちの消費体験を変えていくのか、今後の動向に注目が集まります。