診療船「済生丸」の挑戦
2025-06-02 09:51:49

瀬戸内の島々を支える巡回診療船「済生丸」の未来をつなぐクラウドファンディング

診療船「済生丸」が瀬戸内海の島々に希望を届ける



瀬戸内海には、森や海に囲まれた約700の島々が点在しています。その中で、医療アクセスが限られた有人島は多く、特に84島には医療機関が存在し、実際に充実した医療サービスを受けられるのはそのうちの39島だけです。こうした島々において、病気の早期発見や治療が行われず、命を絶たれることのないよう、地域の人々を支えているのが、岡山県をはじめとする広島、香川、愛媛の支援を受けた巡回診療船「済生丸」です。

「済生丸」は、60年以上にわたり、瀬戸内海の約60の島々を巡り、診療や健康診断を行ってきました。これまでに931,115.86km(地球約23周分)を航行し、631,488人に対して医療サービスを提供してきました。しかし、老朽化が進むX線機器の更新が急務とされています。それに応えるため、2025年6月から8月までの間に、3000万円を目標にクラウドファンディングを行うことが決まりました。

クラウドファンディングの目的と詳細



このプロジェクト「海をわたり島の人々の命をつなぐ。巡回診療船『済生丸』が運ぶ希望の光」では、更新が必要なX線機器の資金を募集しています。具体的には、胃部X線TVシステム、胸部集検X線撮影装置、乳房用X線撮影装置、FPDシステム、その他の関連作業費用が含まれており、総額の一部を募ります。

  • - プロジェクトページ: こちらから
  • - 目標金額: 3000万円
  • - 募集期間: 2025年6月2日9時から2025年8月29日23時(全88日間)
  • - 資金使途: 医療機器更新に関連する諸経費
  • - ギフト: 3000円~100万円の範囲で感謝のメッセージやポストカードなどのリターンを用意

「済生丸」の誕生の背景とその意義



「済生丸」は、昭和36年5月に済生会の創立50周年記念事業として、当時の岡山済生会総合病院の大和院長の発案により、昭和37年12月に運航が開始されました。彼は、地域の高齢化や過疎化の課題を認識し、医療の必要性を訴え続けました。彼のビジョンは、医療が届きにくい島にこそ、予防医学を導入し、地域住民の健康を守りたいというものでした。

現在も、「済生丸」はその理念を引き継ぎ、島民に対し検診を通じて予防医学の重要性を伝え続けています。早期発見されたがん患者の中には、治療を受け、今も元気に生活を送る島民も多くいます。また、健康教室やイベントを通じて人々との交流の場を提供することで、地域のつながりも大切にしています。

未来への挑戦



現在、「済生丸」はその使命を果たし続けるために、新たな挑戦をしようとしています。老朽化した機器を一新し、より多くの島民の命を守り、健康を支えるために必要な資金を募っているのです。このクラウドファンディングは、ただ資金を募集するだけでなく、地域の人々を襲う「無医島」の危機に立ち向かうための人々の思いを一つにする機会でもあります。

地域が抱える医療の課題に立ち向かう「済生丸」を応援し、一緒に未来へと続く道を築いていきましょう。あなたの寄付が、多くの島民の命を守る希望へとつながります。詳細と支援方法はプロジェクトページをご覧ください。


画像1

画像2

画像3

画像4

関連リンク

サードペディア百科事典: クラウドファンディング 済生丸 瀬戸内海

トピックス(その他)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。