広島県呉市で新しい移動の形「ノッカル下蒲刈」が始動！

新たな交通サービス「ノッカル下蒲刈」試験運行スタート

広島県呉市の下蒲刈町で、画期的なマイカー乗り合い公共交通サービス「ノッカル下蒲刈」が始まりました。このサービスは、2025年7月5日から2026年1月31日までの間で試験的に運行され、地域の交通問題を解決することを目的としています。これは、住民が協力し合い、互いの移動を助けることを基盤とした、新たなMaaS（Mobility as a Service）事業です。

背景と目的

「ノッカル」は、高齢化が進む地域における交通空白の解消を目指すもので、広島県が推進する地域公共交通の再構築に寄与するものです。近年、運転士不足や移動困難者の増加が問題視される中、広島県は「広島県地域公共交通ビジョン」を策定。このビジョンに沿って、県、住民、事業者が手を取り合い、持続可能な交通サービスの充実を図っています。

下蒲刈町が選ばれた背景には、地域住民や地元の企業、行政が一体となって地域課題に取り組む姿勢があります。住民同士が支え合うこの取り組みは、地域の活性化や経済の循環促進にもつながることでしょう。

ノッカルの運行体制

「ノッカル下蒲刈」では、住民が自分のマイカーを使って他の住民を送迎します。運行方式は、利用者が事前に登録したドライバーのマイカーに「乗っかる」という形です。運行は下蒲刈町内の全域に渡り、50の停留所を設定。利用者は前日までに予約を入れ、運行するドライバーとのマッチングが行われ、目的地までの送迎が行われます。

使い方と料金

利用は非常にシンプルです。まず、地域の運営協議会に登録し、ドライバーとなる方々を募集します。利用料金は300円で、決済はチケット制を導入。現金の利用は不可で、チケットは下蒲刈市民センターで購入することが可能です。

運行の予約はLINEまたは電話で行い、利用者は乗車予定時刻の5分前までに指定の場所で待機します。この流れは、地域住民が助け合う精神を生かした、持続可能な移動手段の確立を目指しています。