2025年版『サラダ白書』が明らかにした野菜事情とその影響

『サラダ白書2025』が示す食の現状

東京都調布市に本社を置く株式会社サラダクラブは、毎年8月31日の野菜の日に合わせて、年次調査『サラダ白書2025』を発表しました。この調査は2010年から続いており、今年で16回目を迎えます。今回の調査では、野菜の消費動向や野菜価格の高騰に伴う意識の変化について、全国の20～69歳の男女2,060人を対象にWebアンケートが実施されました。

野菜不足意識の高まり

調査によると、野菜不足を感じている人の割合は66%から69%へと微増しました。特に女性、特に20～50代の女性では、8割近くが野菜不足を意識しているという結果が出ています。また、野菜不足を解消したい商品としては、パッケージサラダが4年連続で1位を獲得しています。これは、手軽な利用と安定した価格が主な要因とされています。

パッケージサラダの人気

パッケージサラダが選ばれる理由として、47%の人が「手早く使えて便利」と回答し、38%が「安定した価格で買える」と続いています。さらに、平日の夕食での利用が69%、休日の夕食で58%を占め、主に夕食時に重宝されているようです。特に単身世帯では87%が夕食に利用しているとのデータもあります。

野菜価格の高騰が及ぼす影響

キャベツやレタスの価格高騰を実感していると答えた人は81%にも上り、その理由の多くが異常気象によるものです。この背景には、野菜の生育状況や降水量、さらには農業従事者の減少などが影響していると言われています。多くの人が、パッケージサラダの価格上昇についても理解を示しており、その理由として「異常気象による影響」との声が58%を占めました。

朝食時のサラダの減少

興味深いことに、最近の調査では朝食におけるパッケージサラダの登場機会は11.9%と減少傾向にあります。これは、新型コロナウイルスの影響で朝食を自宅で取る機会が減少したことが要因という見方があります。

まとめ

『サラダ白書2025』からは、現代の食生活において野菜不足の認識が高まり、特にパッケージサラダがその解消に寄与していることが浮き彫りになりました。野菜の安全性や価格への懸念に対する高まりとともに、便利さを求める消費者のニーズがますます強くなっています。今後の野菜市場の動向には、引き続き目を離せないでしょう。