しまむらが推進する衣料品回収とサステナブルな取り組み
日本各地に約900店舗を展開する「しまむら」では、10月27日から11月11日まで衣料品回収を行います。この取り組みは、株式会社ECOMMITが提供する「PASSTO」のスキームを活用し、不要品の回収・選別・再流通を進めるものです。従来のリサイクルに加え、リユースの概念を盛り込むことで、持続可能な社会づくりを目指しています。
1. 衣料品回収の詳細
回収対象となる衣料品は、他社製品を含む衣類です。ただし、下着や靴、寝具類など特定のアイテムは回収の対象外となります。また、利用者には事前に衣料品を洗濯することや、貴重品が入っていないか確認することが求められています。回収の際に持ち込まれた衣料品は、ECOMMITが運営するサーキュラーセンターに集められ、専門のスタッフが状態や素材ごとに選別されます。
2. リユースとリサイクルの仕組み
回収された衣料品は、以下の二つのルートで循環されます。
1.
リユース: PASSTOの基準に基づき、状態の良い衣料品は国内外で再販売されます。
2.
リサイクル: 株式会社カイタックファミリーが推進する「MUDA ZERO」プロジェクトによって、回収品を通じて新たな糸や製品に再生されます。このプロジェクトによって生成された商品は、2025年度からしまむら各店舗で購入可能になります。
3. 環境への意識
しまむらは、衣料品回収を通じた環境意識の向上にも力を入れています。2024年には一部店舗で継続的な回収が行われ、これまでに170トン以上の衣料品が回収されています。さらに、11月5日からは、回収した衣料品を再生素材として使用した「サステナブル商品」の販売も始まり、消費者の環境意識を高める手助けをします。
4. しまエコの取り組み
この衣料品回収は、しまむらのサステナビリティ活動「しまエコ」の一環です。「しまエコ」では、ファッション業界におけるごみ削減や資源の再利用、環境に配慮した商品開発を行っており、消費者などに対する認知度向上にも重点を置いています。より多くの人々がこの活動に参加することで、循環型社会の実現に近づくことが期待されています。
5. PASSTOとECOMMITの役割
「PASSTO」は、捨てない社会の実現に向けた重要な施策とし、「次の人に渡す未来へつなぐ」という理念をもとにデザインされています。人々の生活圏の中で資源を循環させるために、不要になった衣料品を回収し、再利用やリサイクルへの橋渡しをしています。合計リユース・リサイクル率は約98%と高く、CO2の排出量削減にも寄与しています。
終わりに
しまむらが実施する衣料品回収は、私たちの生活におけるサステナビリティの推進に寄与する重要な取り組みです。衣料品のリサイクルやリユースが進むことで、環境負荷の軽減に繋がるとともに、消費者の環境意識の向上に寄与することが期待されます。この機会に、ぜひ地域のしまむら店舗を訪れ、衣料品回収に参加してみてはいかがでしょうか?