寿司が食後血糖値に与える影響とは?
最近、株式会社ゼンショーホールディングス(ゼンショーHD)と京都大学が共同で行った研究が注目を集めています。この研究は、寿司の摂取が食後の血糖値に与える影響を検証したもので、興味深い結果が得られました。2025年8月28日に行われた日本食品科学工学会での発表に先立ち、研究の詳細をご紹介します。
研究の背景と目的
私たちの食生活において、血糖値の管理は重要です。高血糖状態が続くことで、糖尿病や動脈硬化といった病気を引き起こすリスクが増加します。このため、食事内容や摂取のタイミングによって血糖値をどのようにコントロールするかが課題となっています。
今回の研究では、寿司を利用して、炭水化物(すし飯)とたんぱく質(寿司種)の同時摂取が食後の血糖値にどのように影響するかを探りました。従来の研究では、炭水化物とたんぱく質の摂取方法によって血糖値が異なることは示唆されていましたが、寿司についての具体的なデータは存在しませんでした。
研究の方法
研究には18歳から25歳の健康な男女30名が参加しました。彼らは3種類の食事を摂取しました:
1. 寿司12貫(A)
2. すし飯のみ12貫(B)
3. 半分の量のすし飯と寿司種を組み合わせた食事(C)
食後30分、1時間、2時間にわたり血糖値を測定し、どの食事が血糖の上昇を抑えるかを評価しました。
研究からの発見
その結果、寿司を食べた場合、すし飯のみを食べた場合と比べて食後血糖値の上昇が抑えられることが確認されました。特に、寿司を摂取した夜には、たんぱく質を先に摂った場合と同様に、血糖値のコントロールができることが示されました。これは、寿司が血糖値の上昇を和らげる良い選択肢であることを示唆しています。
さらに、ネタとシャリを分けて摂るのではなく、寿司の形でそのまま楽しむことで、血糖コントロールに役立つことが分かりました。これにより、寿司は糖質が気になる方にとっても楽しめる和食としての位置づけが強化されました。
ゼンショーHDの取り組み
ゼンショーHDでは、「食を通じて人類社会の安定と発展に責任をおい、飢餓と貧困を撲滅する」という理念をもとに、健康的な食事への取り組みを進めています。寿司を含む食事の研究を通じて、今後も食と健康に関する情報を発信していく予定です。
特に、牛丼チェーン「すき家」やイタリア食堂「オリーブの丘」では、緩やかな糖質制限を実現する商品を展開しており、常に顧客の健康に寄与する製品を提供しています。
結論
ゼンショーHDと京都大学の共同研究は、寿司が血糖値を抑える可能性があることを明らかにしました。和食の代表的存在である寿司が健康的な食事としての新たな価値を持つことが示され、将来的にはさらに多くの人々が安心して楽しめる料理となることでしょう。この研究を受けて、寿司を食べることが健康への一助になることを実感してみてはいかがでしょうか。