2024年コンビニおにぎりのトレンド分析
一般社団法人おにぎり協会が実施した「コンビニおにぎり人気調査2024」から、今年おにぎり市場における消費者のニーズが浮き彫りになりました。この調査では、セブン-イレブン、ファミリーマート、ミニストップ、ローソンの4大コンビニの人気おにぎり商品を比較し、より高コストパフォーマンスや、ボリューム感のある商品が求められている状況を分析しています。
おにぎり市場の変化
2024年は、消費者にとって「コスパ」と「ボリューム」が重要な要素となりました。原材料価格の高騰に直面する中、各社は「価格を抑えつつ、満足感のあるおにぎり」を提供することに注力しています。その結果として、定番の低価格商品やボリューム満点の新商品が注目を集める傾向にあります。
例えば、セブン-イレブンは「うれしい値!」キャンペーンを導入し、主力商品の価格を見直しました。一方、ローソンは「盛りすぎチャレンジ」によって通常の47%増量した商品を提供し、ミニストップも「本体価格98円」のシリーズを打ち出しています。ファミリーマートに至っては、低価格帯の和風おむすびから高価格帯の「サンドおむすび」や「SPAMⓇむすび」まで、多彩な商品を揃えています。
このように、低価格商品と高価格商品が強い需要を持ち、「安価なおにぎり」と「リッチなおにぎり」の両極化が顕著になっています。
人気おにぎりランキング
消費者の好みに基づいた人気おにぎりをランキング形式で見ると、依然として「ツナマヨネーズ」と「鮭」が広く支持されています。特に、「ツナマヨネーズ」はすべてのコンビニで1位となり、世代を超えて愛されていることがわかります。ただし、価格設定には各社で違いが見られ、ローソンやファミリーマートの商品はやや高めの価格帯に位置しています。これによって、各世代の男性を中心に人気を集めています。
2024年おにぎり人気ランキング
セブン-イレブン
1. 手巻おにぎり ツナマヨネーズ(128円)
2. 手巻おにぎり しゃけ(128円)
3. 手巻おにぎり 北海道産昆布(128円)
4. 熟成旨味仕立て 紀州南高梅(128円)
5. 赤飯おこわおむすび(140円)
ローソン
1. 手巻おにぎり シーチキン®マヨネーズ(157円)
2. 和風シーチキン®マヨネーズ(157円)
3. 手巻おにぎり 北海道産日高昆布(140円)
4. 金しゃりおにぎり 焼さけハラミ(279円)
5. 手巻おにぎり 熟成紅鮭(192円)
ファミリーマート
1. 手巻シーチキンマヨネーズ(155円)
2. 直巻焼しゃけ(150円)
3. 直巻和風ツナマヨネーズ(138円)
4. 手巻紅しゃけ(180円)
5. ごちむすび 鮭はらみ(249円)
ミニストップ
1. 手巻ツナマヨネーズ(118.80円)
2. 手巻紅鮭(151.20円)
3. 手巻真昆布(135.00円)
4. 手巻梅(135.00円)
5. 手巻炙りたらこ(151.20円)
新作おにぎりのトレンド
また、2024年の新作おにぎりでは、ボリューム感が強調された商品が多く登場しました。「具!おにぎり」や「でかむすび」、「サンドおむすび」など、食べ応えを重視した商品が次々にランキングに浮上しています。特に、ファミリーマートの「サンドおむすび」や、ミニストップの「でかむすび」は、満足度の高い選択肢となりつつあります。
インバウンドとおにぎりの需要
さらに、最近のインバウンド需要の回復により、観光客に対するおにぎりの人気も高まっています。訪日外国人には、日本のコンビニおにぎりが手軽でおいしい選択肢として映っています。コンビニ各社は、この流れを受けて、地域のブランド米を使った商品を展開し、より多くの消費者にリーチしています。
おにぎり協会の努力
一般社団法人おにぎり協会は、日本のおにぎり文化の普及活動をシンボルとして、調査結果をもとに今後も多角的な情報提供を行う方針です。2025年2月には「おにぎりサミット2025」が計画されており、更なるおにぎりの魅力を引き出す活動が期待されます。