広島の地で、学生たちの力が形を成す瞬間がやってきました。広島女学院大学の管理栄養学科をはじめとする約20名の学生が中心となり、食品ロス削減と地域活性化に挑むレトルトカレーの開発が進められました。このプロジェクトは、2024年11月から始まり、広く地域とのつながりを求めた学びの場でもありました。
学生たちの最初の一歩は決してスムーズではありませんでした。初めは意見を交わすことが少なかったチームも、試作や話し合いを重ねる中で少しずつ打ち解けていきました。「もっとこうしたい」「この食材を使いたい」といった意見が飛び交うようになり、プロジェクトへの熱い情熱が生まれていったのです。
このプロジェクトの核となるのは、「食品ロス削減」と「地域貢献」です。学生たちは、単に味や栄養バランスを考えるだけでなく、地域の問題に目を向け、食品ロスをどう減らすことができるのかという社会的な視点にも挑むことが求められました。商品コンセプトの作成、ネーミング、レシピの考案、さらにはパッケージデザインや販売戦略など、全ての段階を学生たち自らの手で進めていきました。
このようなプロジェクトの中での経験は、教室内での学びだけでは得られない貴重なものであり、県内の様々な企業からも協力を受けながら進められました。具体的には、広島県内の道の駅や地元企業が参加し、地域の旬の食材を用いたカレーの開発に貢献しました。
完成したオリジナルレトルトカレーは二種類。「トマトとチキンのふるさとカレー」と「レモン香るさわやかアイリスカレー」です。
1つ目の「トマトとチキンのふるさとカレー」は、広島県産の鶏肉と過疎地域の食材を絡め、希望の光を灯すことをテーマにした商品の一つです。味わい豊かな鶏肉の旨みとトマトの酸味が絶妙に調和し、心温まる一品となっています。そして、この商品は88キロのフードロス削減に貢献しています。
2つ目の「レモン香るさわやかアイリスカレー」は、女子大学生らしいフレッシュさを体現したカレーで、さっぱりとしたさわやかさが特徴です。広島県産のちりめんじゃことレモンを用いて、シンプルながらも奥深い味わいを実現しました。このカレーも46.5キロの食品ロス削減に貢献しています。
広島女学院大学の妻木陽子先生は、学生たちの熱い情熱と豊かなアイデアが具現化し、食品ロス削減と地域活性化に寄与する形に結実したことを心から喜んでいます。このプロジェクトを通じて、学生たちは「社会とのつながり」や「協働」の大切さを実感し、ただの知識ではなく、実践的な学びを体得したのです。
このオリジナルレトルトカレーは、2025年10月18日と19日の「エキキターレ」、さらには11月9日の文化祭で先行販売されます。広島女学院大学の学生たちが自信を持ってお届けするこのカレーを、ぜひ手に取ってみてください。数量限定での販売となるため、お早めにお買い求めください。
広島女学院大学の学生たちの想いを詰め込んだこのカレーが、地域の皆さまに愛され、新たな可能性を生み出すことを心から願っています。彼らの成長の物語を、ぜひご覧ください。