広島から新たな標準が誕生
2025-03-07 11:51:15

広島発の国際標準規格が導入!IoT・ウェアラブルの未来を変える技術とは

広島発の国際標準規格が導入!IoT・ウェアラブルの未来を変える技術とは



近年、日常生活のさまざまな場面で利用が進むIoTやウェアラブルデバイス。この分野での接続性と連携性に革新をもたらす新たな国際標準規格「センサ信号のコンテナフォーマット:IEC 63430」が2025年2月に発行されます。この新しい規格は、4者(公立大学法人広島市立大学、TIS株式会社、株式会社エー・アンド・デイ、帝人株式会社)によって提案され、国際電気標準会議(IEC)で審議されてきました。

背景と経緯


日々の体調管理や運動時の活動測定のためのIoT・ウェアラブルデバイスが急速に普及している一方、メーカーや機器間でのデータの形式が異なり、利便性に課題がありました。メーカーA社とB社の機器が接続できないため、データの共有が困難にもなっていました。

この問題を解決するため、広島の4社は「コンテナ化」という技術仕様を策定し、信号の統一的な処理ができるようにしました。2021年には技術が国際標準として提案され、2025年には正式に発行される運びとなります。

利用対象と利活用分野


この規格が特に期待されるのは、医療やヘルスケア分野です。高齢社会が進む中、高齢者支援のサービス開発は重要な課題です。AAL(自立生活支援)の分野でも、この標準規格の導入により開発やサービスのスピードが加速することが期待されています。また、規格を採用することで、企業は迅速に他の製品やサービスと連携できるようになります。

技術概要と構成


「ウェアラブルセンサ信号コンテナフォーマット」は、IoTと5G・6Gの連携を考慮した技術です。データは以下のような構成要素で処理されます:
  • - Sensor Device(測定):センサからの信号をデジタルデータに変換して送出。
  • - Edge Computing Device(計算):デジタルデータを「コンテナ」形式に変換し、計算処理。
  • - Repository(収納):データの構造情報を提供。
  • - Viewer(閲覧):可視化された測定値を表示。

この体系を通じて、データの利活用がより柔軟に行えるようになります。

未来への展望


今後、国際標準規格が普及することで、他の産業分野(製造、金融、エネルギーなど)への応用が期待されています。「センシングIoTデータコンソーシアム」が中心となり、リファレンスアプリの提供やユースケースの開発も進められます。

この新たな標準規格によって、IoT・ウェアラブルデバイスが持つビジネスの可能性が、広がっていくことに期待したいです。広島から発信されるこの技術により、私たちの生活がどう変わるのか、ぜひ注目していきましょう。




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